Gregory ⚠️ 留保付き

テクニカル・アウトドアバックパック, 米国で開発された人間工学に基づく荷重分散システム

🇺🇸 アメリカ, Salt Lake City 設立年 1977 $$$

2014年にサムソナイト(ブラックダイヤモンド経由)に買収されました。買収以降、愛好家フォーラムといったコミュニティでは、素材のダウングレードや縫製の不備、以前ほど手厚くなくなった保証対応を嘆くユーザーが増えています。かつての信頼性は、巨大資本の論理の中で揺らぎ始めています。

哲学

グレゴリーの哲学は「バックパックは背負うものではなく、着るものだ」という信念にあります。その荷重分散技術は今も業界をリードしていますが、グローバルな製造体制と巨大資本への売却により、そのブランド哲学は試練の時を迎えています。

歴史

1977年、サンディエゴ。ウェイン・グレゴリーは、バックパッキングのたびに体に痣を作っていた妻スージーを救うべく、グレゴリー・マウンテン・プロダクツを設立しました。ウェインは「背負い心地」の完成度に病的なまでの情熱を注いだ男でした。彼にとってバックパックは単なる袋ではなく、身体と一体化して動くべき「サスペンションシステム」だったのです。小売店の裏で自らミシンを踏み、ハイカーたちと技術論を交わしながら生み出される製品は、マーケティング用語としての「オーダーメイド」とは一線を画す、真の技術者の結晶でした。

80年代から90年代にかけて、グレゴリーを背負うことは、本格的な山岳知識を持つことの証明でもありました。特に「バルトロ」に代表される革新的なサスペンションは、重荷重を効率的に腰へと分散させ、業界の基準を塗り替えました。しかし、2014年に世界的なバッグメーカーであるサムソナイトが8500万ドルでブランドを買収したことで、大きな転換期を迎えます。製造拠点はベトナムへ移り、フォーラムなどのコミュニティでは、一部モデルでの縫製トラブルやカスタマーサービスの低下を指摘する厳しい声も目立つようになりました。かつての「職人ブランド」が巨大資本の論理の中でどう本質を維持していくのか、その真価が問われています。

アイコニック商品

Baltoro

Response A3サスペンションを搭載した65-75Lトレッキングパックの決定版。重荷重時の快適性において長年基準とされています。

Zulu

FreeFloat通気サスペンションを採用した汎用性の高いデイハイキング用パック。通気性と荷重の安定性のバランスに定評があります。

Jade / Stout (Day Pack)

背面通気パネルとパッド入りヒップベルトを備えたエントリークラスのデイパック(28-38L)。グレゴリーの人間工学を継承していますが、耐久性については近年賛否論があります。

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