Watanabe Blade
手鍛造キッチンナイフ, 牛刀、出刃、菜切、鯵切, 青紙#2鋼
潜在的に千年の血統を持つ三条の鍛冶師。渡辺慎一が伝統的な家族工房で各ナイフを手鍛造。Kitchen Knife ForumsとBlade Forumsの日本刀愛好家が2005年以来基準として引用。純粋な三条スタイル, 機能のための鍛造、飾りなし。
哲学
家の土地に794年の鍛冶遺構が残る、おそらく世界最古級の鍛冶系譜。渡辺慎一は三条で青紙#2を鍛え、頑丈な設計と滑らかなディスタルテーパーを両立させる。価格も誠実。日本包丁界のスリーパーである。
歴史
渡辺家は新潟県三条市で代々鍛冶を続けてきた。起源は平安期にまで及ぶ可能性があり、家族の敷地からは794年にさかのぼる鍛冶遺構も見つかっている。世界最古級の鍛冶系譜になり得る話だが、完全に証明も反証もできない。ただ、遺構は現にあり、家は今も鍛え続けている。
三条は隣の燕と並び、新潟平野の金工史を担ってきた土地である。堺(大阪)が和包丁の首都なら、三条は「働く包丁」の首都だ。頑丈で、厚みがあり、長く使え、強い仕事に耐える。「三条スタイル」はすぐ分かる。ヒールに厚みがあり、先へ向かって徐々に薄くなるディスタルテーパー、堺よりどっしりした輪郭、手に伝わる重量感と剛性。
渡辺慎一は、時間が止まったような工房でその伝統を継ぐ。マーケティングもSNSもなく、簡素なサイトと、語らずとも伝わる青紙#2の包丁だけがある。Kitchen Knife ForumsやBlade Forumsでは、2005年から基準として語られてきた。
主力鋼材は青紙#2。高炭素鋼で、切れ味、耐久、研ぎやすさの均衡が非常に良い。青紙スーパー(Takedaが使う)ほど硬くはないが、再研ぎが容易で、欠けにも強い。日常の作業包丁としては理にかなった選択で、砥石に当てれば5分で実用的な刃へ戻せる。
焼き入れは差し焼きで、刃先の鋼は硬く、棟側には粘りを残して衝撃や振動を受け止める。仕上げは黒打ちで、鍛造時の酸化皮膜を残し、鏡面研磨はしない。見た目は無骨だが機能的には理にかなう。黒い表面は食材の貼り付き軽減にも効く。
渡辺を他の三条鍛冶と分ける要素がディスタルテーパーだ。ヒールから切っ先へ向けた漸減設計により、重い作業を受ける元側には強さを、精密作業を担う先端には繊細さを与える。渡辺のテーパーは急激に落とすのではなく、鍛造でつくる滑らかな曲線になっている。
価格は品質に対して抑えめで、モデルにより150〜350ユーロ。KatoやShigのような著名鍛冶より明確に安く、しかも目利きのあいだでは同等級に置かれることが多い。Watanabeは日本包丁界の「スリーパー」で、価値重視の人に通が勧める鍛冶である。
流通は限られる。基本はWatanabeのサイト(簡易英語)での直販、加えて日本と欧米の一部専門店のみ。待ち時間は数週間のこともあれば数か月になることもある。工房は一つ、生産は抑制された量で回る。
アイコニック商品
Gyuto Aogami #2 210mm
210mm牛刀, 渡辺版の日本の万能包丁。青紙#2、差異焼入、黒打ち。シグネチャーのディスタルテーパー。 Kitchen Knife Forumsが「日本包丁のベストバリュー」として推奨。最も華やかでも最も薄くもないが、最もバランスが良く信頼でき、毎日使って気持ちいい。1000/3000の砥石で5分で刃が戻る。200〜280€。
Nakiri Aogami #2 165mm
菜切り, 長方形の野菜包丁。渡辺のは三条スタイルを保持:堺より厚く頑丈。硬い野菜(カボチャ、大根)で極薄が刃こぼれのリスクとなる場合の利点。 黒打ち、朴の和ハンドル、水牛角カラー。150〜220€。
Petty Aogami #2 150mm
ペティ, 精密作業用の小型万能ナイフ。渡辺のペティは牛刀と同じディスタルテーパー, 大刃のすべての品質を保持するミニチュア。 牛刀の相棒:牛刀が重い作業、ペティが仕上げ。合わせてキッチンの95%をカバー。日本包丁入門の完璧なギフトにも。120〜180€。